Twitter(X)の収益化条件はいくらから?最新基準と稼ぐ仕組みを徹底解説【2025年最新版】

この記事では、SNSマーケティングのプロの視点からTwitter(現在の「X」)で収益化するための条件が「いくらから(どれくらいから)」達成できるのか、そして収益を得る仕組み全体について、最新情報を踏まえて徹底解説します。

2023年に始まったXの収益化プログラムは2024年・2025年にかけてアップデートが重ねられ、現在では広告収益分配サブスクリプション(有料フォロワー制度)投げ銭(Tip)機能など多彩な方法で収益化が可能です。

それぞれの仕組みや参加条件、収入の目安、さらには収益化を目指すための戦略や注意点まで幅広く解説します。

中小企業や個人事業主の方が副業やビジネスの一環としてXを賢く活用できるよう、具体例や最新基準を交えながらわかりやすく説明しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

Twitter(X)の収益化とは?

まずはTwitter(X)における収益化の概要について確認しましょう。

Twitter(X)で収益化とは、簡単に言えば投稿(ポスト)やフォロワーを通じて収入を得る仕組みのことです。

従来のTwitterは情報発信や交流が中心でしたが、2023年以降はユーザー自身がプラットフォーム上で直接お金を稼げる機能が整備されてきました。

具体的には、あなたの投稿に対するユーザーの反応表示される広告に応じて収益が発生したり、有料のファン会員からの支払いを受け取ったり、チップとして直接送金を受けたりすることで収益化が可能になっています。

これにより、インフルエンサーやマーケターは自らの影響力を金銭的なリターンに変えることができるようになりました。

収益化できる仕組みの全体像(広告収益分配/サブスク/投げ銭)

Twitter(X)で用意されている主な収益化手段は、以下の3種類に大別できます。

  • 広告収益分配プログラム(Ads Revenue Sharing) – 自分の投稿に付随して表示される広告収入の一部をクリエイターに還元する仕組みです。条件を満たしたクリエイターは、自身の投稿が生み出したインプレッション(閲覧数)に応じて広告収入の分配を受け取れます。元々2023年7月に開始された制度で、投稿へのユーザーエンゲージメントやインプレッション数に応じて収益が発生するよう設計されています。
  • サブスクリプション(有料フォロワー制度、旧称スーパーフォロー) – ファンが月額料金を支払ってクリエイターを「サブスクライブ」し、限定コンテンツを閲覧できる仕組みです。クリエイター側は月額課金の会員を募り、サブスクライブしたフォロワーに対して限定のポストやスペース配信、特典コンテンツなどを提供します。ファンコミュニティを築いて継続課金による収益を得る形で、YouTubeのメンバーシップに近いモデルです。
  • 投げ銭(Tips)機能 – フォロワーや他のユーザーが任意のタイミングでクリエイターに対してチップ(少額の送金)を行える機能です。プロフィールに設定された投げ銭ボタン等から、支援したい金額を直接クリエイターに送ることができます。金額は少額から可能で上限もなく、ファンからの「お気持ち」を収益に変えられます。一回きりの送金で継続課金ではないため、ハードルが低い支援方法と言えるでしょう(※投げ銭を受け取るには外部の決済サービス連携や年齢制限などがあります)。

これら3つの公式収益化機能に加えて、有料チケット制スペース(音声配信のスペースに有料チケットを設定)による収益化も提供されています。

またTwitter外の方法として、企業からのPR案件(タイアップ投稿)やアフィリエイトリンクの活用など、X上の影響力をビジネスに転換する方法も考えられますが、本記事では主にX公式の収益化機能に焦点を当てて解説します。

2025年版「収益化プログラム」の概要

2023年7月に開始されたXの「クリエイター向け収益化プログラム(広告収益分配)」は、当初ユーザーのポストに表示される返信欄の広告収入を投稿者に還元する仕組みとしてスタートしました。

日本でも同年8月に提供が始まり、開始当初から多くの著名ユーザーが収益報告を行ったため話題になりました。

その後、2024年10月に収益計算の仕組みに大きな改革が行われています。

具体的には、それまで収益額に影響していた「広告表示回数」による計算から、エンゲージメント重視の計算法に移行しました。

2024年11月以降は投稿の返信欄に出る広告による収益は考慮されず、代わりに「いいね」「リプライ」「ブックマーク」「閲覧時間」といったユーザーの反応指標に応じて収益が分配されるようになっています。

特にXプレミアムユーザーからのリアクションが収益に大きく影響する設計となっており、より質の高いコンテンツや深いエンゲージメントを生む投稿ほど多く報酬を得られる仕組みに進化しました。

2025年現在、この収益化プログラムはさらなる拡充と見直しが進んでおり、持続可能性を高めトップクリエイターを優遇する方向へ条件が調整されています。

例えば後述するように参加資格要件の引き上げなども行われており、より影響力の大きいユーザーにリソースを集中する狙いがうかがえます。

一方で、収益源となる財源はXプレミアム会員のサブスクリプション収入に由来しており、その最大25%がクリエイターに支払われる仕組みです。

Twitter(X)社はクリエイター支援策として、収益化プログラム開始当初から「初回の大規模支払い」や最低支払額の引き下げ(後述)なども行い、より多くのユーザーが収益を得られるよう改善を続けています。

2025年最新版の本記事では、そうした最新基準を踏まえて具体的な条件や収益の目安を以下で詳しく見ていきましょう。

個人と企業アカウントでの収益化の違い

個人アカウント企業アカウントでは、Twitter(X)での収益化に対する姿勢や活用方法に若干の違いがあります。

基本的な収益化機能自体は同じで、個人・企業を問わず条件を満たせば広告収益分配やサブスクリプション等を利用できます。

ただし企業アカウントの場合、多くは自社ブランドの宣伝・マーケティングが主目的であり、直接的にX内で収益を上げることは二次的な位置付けになることが多いでしょう。

企業が収益化機能を活用するケースとして考えられるのは、例えばメディア企業コンテンツビジネス系の企業がXのサブスクリプション機能を使って有料会員に特別コンテンツを提供する場合です。

ニュースメディアがX上で有料購読者向けに速報や詳細分析を投稿したり、スポーツチームや映画スタジオが舞台裏映像をサブスクライブ会員限定で配信したり、といった形でファンから直接収入を得つつエンゲージメントを高める活用例が考えられます。

また公式ファンコミュニティ的にサブスクライブ機能を用い、コアファンとの交流やブランドロイヤリティ向上を図る企業アカウントも出てくるでしょう。

一方、個人クリエイターにとって収益化は文字通り収入源となり得る重要な機能です。

個人ユーザー(インフルエンサーや専門家など)は自分自身の発信によって広告収入やファンからの支払いを得られるため、X上での活動そのものが副業・本業の収益源になりえます。

このため個人は収益化条件を達成すること自体が一つの目標になり、日々の投稿戦略も企業とは異なり「インプレッション数やフォロワー増加」を強く意識したものとなる傾向があります。

なお企業アカウントの場合、収益化機能を利用するには個人と同様にXプレミアム等への加入が必要ですが、企業向けには「認証済み組織(Verified Organization)」というゴールドバッジの認証プランが提供されています。

認証済み組織プランは月額費用が高額ですが、複数の関連アカウントを紐付けることができるなど企業向けの特典があります。

企業アカウントが広告収益分配を利用する際は、Xプレミアムではなくこの認証済み組織への加入で要件を満たすケースが多いでしょう(個人は通常月額980円のXプレミアムに加入します)。

もっとも、企業が広告収入そのもので大きく稼ぐのは難しく、収益化機能で得た収入をファンキャンペーン費用に充てるなど、あくまで副次的な位置付けとして活用する企業がほとんどと考えられます。

以上のように、個人と企業で収益化機能の役割には違いがありますが、「ファンとのエンゲージメントをお金に変える」という基本コンセプトは共通しています。

それでは次章から、具体的に「収益化条件はいくらから可能なのか」を掘り下げていきましょう。

Twitter(X)の収益化条件はいくらから?

では本題である「収益化できる条件はいくらから満たせるのか」について詳しく解説します。

収益化の可否を決める具体的な数値基準や条件を整理するとともに、どれくらい稼げるのか収入の目安、さらに収益の振込(支払い)がいくらから行われるのか、といったポイントを順番に見ていきます。

2025年最新版の基準に基づきますので、最新の参加条件や収益の計算方法**を確認していきましょう。

広告収益分配プログラムの参加条件(フォロワー数・インプレッション数など)

2025年現在、Xの広告収益分配プログラムに参加するための条件として、以下のような主要要件が設けられています。

  • Xプレミアムに加入していること(個人の場合は月額980円の有料プランに加入 / 企業の場合は認証済み組織に加入)。
  • 過去3か月間に累計500万回以上のオーガニックインプレッション(投稿表示回数)を獲得していること
  • フォロワー数が一定以上いること。認証済みフォロワー数500人以上
  • 収益化プログラムが提供されている国に居住していること(日本を含む主要国は対象。対象国はXのサポートページで公開)。
  • 18歳以上であるこ、およびアカウントが規約違反をしていないこと(健全な運用履歴であること)。

上記が主な参加資格となります。中でもハードルが高いのは、やはりフォロワー数インプレッション数の要件でしょう。

フォロワー数については「500人以上」と案内されています。

認証済みフォロワーとは、あなたのフォロワーの中で青バッジ(Xプレミアム)やゴールドバッジ(認証済み組織)を持っているユーザーのことです。

つまり「単にフォロワーが多ければ良い」のではなく、有料会員から支持されているフォロワー基盤が必要というハードルになっています。

この変更は収益化プログラムの財源であるXプレミアムユーザーを増やす狙いもあると推測されます。

インプレッション数500万回以上という基準も、多くの一般ユーザーにとって高い壁です。

90日間で500万インプレッションということは、単純計算で1日あたり約5.6万インプレッションが必要になります。

フォロワー数が数百人程度のアカウントでは到底届かない数字であり、実際に条件を達成するにはバズる投稿を複数回生み出すか、日々大量の投稿で積み上げるといった相当な努力が求められます。

例えばフォロワー1.3万人のあるユーザーでも、普通に運用していて1ヶ月あたり10万インプレッション程度がやっとだったという報告があります。

そのレベルから500万という数字を達成するには「現在の20倍以上の稼働が必要」といった厳しさです。

したがって、広告収益分配の条件を満たすためには相当なフォロワー規模投稿エンゲージメントの継続的な増加が必要になります。

なお、上記以外にもStripeアカウントの連携(収益受取用のオンライン決済口座を開設する必要があります)や、2要素認証の有効化、メール認証済みであること等、細かな要件も定められています。

基本的には「アクティブで健全なアカウントであること」が前提条件です。条件を満たした場合は、Xアプリ内の「収益を得る」というメニューから参加申請が行えるようになります。

どれくらい稼げる?「いくらもらえるのか」の目安

収益化プログラムで実際にどれくらいの収入が得られるかは、多くのユーザーが一番気になる点でしょう。

結論から言えば、「〇インプレッションで〇円」と一概に断言できるものではありません。

収益は前述したようにエンゲージメント指標に基づいて算出されるため、単純なインプレッション数だけでなく、いいねやリプライ等の質的な要素や、それを行ったユーザーがXプレミアム会員かどうかなどによって変動します。

それでも目安を知るために、これまで公表された事例から推測される大まかな傾向を紹介します。

  • 少ないフォロワー・最小条件付近の場合:仮にギリギリ参加条件(フォロワー500人台・3ヶ月500万インプレッション程度)をクリアした程度では、収益は数百円~数千円程度/月と見積もられます。実際、約1万2千人のフォロワーを持つユーザーが公開した2024年の収益データでは、月ごとの収益が1,000~7,000円程度に留まっています。また別の推計では「1億インプレッションあたり約1万円」の収益という計算例もあり、単純換算すると500万インプレッションでは1,000円に満たない計算になります。このように最低ライン付近では、Xプレミアム(月額980円)料金すら賄えないケースも多く、「儲からない」という声も少なくありません。
  • 中規模のフォロワー・投稿がバズる場合:フォロワー数が数万人規模で、かつ定期的に数百万~数千万インプレッションのバズ投稿を生み出せるようなアカウントの場合、月に数万円~十数万円程度の収入が得られる可能性があります。例えばフォロワー約6.2万人のユーザーが、インプレッション収益だけで1か月466ドル(約7万円)稼いだという報告があります。インプレッション単価は時期によっても変動しますが、このクラスになるとXプレミアム代を差し引いても利益が出る水準と言えるでしょう。
  • 大規模インフルエンサーの場合:フォロワー数が数十万~数百万人クラスのトップクラスユーザーは、数十万円以上の収益を得ているケースがあります。具体的な事例として、フォロワー約240万人の有名ユーザーが最初の収益支払いで2328ユーロ(約36万6,000円)を受け取った例や、フォロワー約48万人・月間インプレッション約4億のユーザーが約31万円を得た例が報告されています。後者の例ではフォロワー数はひろゆき氏(240万フォロワー)の1/5以下ながら収益差は5万円程度しかなく、フォロワー数よりも投稿のインプレッション数(つまりバズ度合い)の方が収益に直結することが示唆されています。100万インプレッション規模で約1万円前後、億単位のインプレッションで数十万円規模というのが、一つの目安と考えられます。

このように振り返ると、「Xでどのくらい稼げるか」は千差万別ですが、多くの一般ユーザーにとっては「お小遣い程度~月数万円」レベルに留まることが分かります。

「月に〇〇万円稼げる!」といった派手な宣伝文句を目にすることもありますが、それはごく一部のトップインフルエンサーのケースです。

ほとんどのユーザーにとって、Xの収益は副収入の一助程度であり、本業並みの収益を上げるのは容易ではない点に注意が必要です。

補足: 収益の支払いは通常米ドル建てで計算され、クリエイターへの支払い時には為替レートに応じて日本円に換算されます。

また収益は2週間ごとに集計され、条件を満たしていれば定期的にダッシュボードへ反映されます。

ただし実際の振込タイミングはX社のスケジュールによりますので、初回収益が表示されてから入金まで数週間~数ヶ月待つケースも報告されています。気長に待ちましょう。

最低支払い基準(いくらから振込されるのか)

収益が発生した場合、「いくらから振込(支払い)してもらえるのか」という点も重要です。

Xの収益化プログラムでは、最低支払額(ミニマムペイアウト)が設定されています。

以前は50ドルに設定されていましたが、現在はハードルが下がり10ドル(約1,500円前後)以上の収益で支払い対象となります。

これは2023年中頃に行われた改善措置で、より少額の収益でもクリエイターが受け取れるよう配慮されたものです。

具体的には、あなたの累計収益が10ドルに達した時点で支払い処理が行われる権利が発生し、所定の支払サイクルに従って登録した銀行口座に振り込まれます。

例えば初回の収益が8ドルだった場合はまだ支払われず、その次の期間で追加の収益が発生して合計10ドルを超えれば、その時点でまとめて支払われます。

Stripeのクリエイターダッシュボード上では収益額が米ドルで表示され、振込も原則米ドル建てで行われますが、日本の銀行口座への入金時には自動的に円転されます。

なお、サブスクリプション(有料フォロワー)で得た収益については、X側が当初12ヶ月間は手数料0%(クリエイターへの取り分100%)を公言していました。

ただしApp StoreやGoogle Play経由の課金ではこれらストアの手数料(30%程度)がかかるため、実際の受け取りは約70%前後になる点には留意が必要です。

いずれにせよ、広告収益・サブスク収益とも自分の収益額が一定額以上にならないと支払われないため、最低支払基準を超えるまでは引き続きコンテンツ発信を続けて収益を積み上げる必要があります。

収益化の仕組み別に条件を解説

ここからは、前章で概要を述べた各収益化手段ごとの詳細な条件や特徴について掘り下げます。

広告収益分配プログラム、サブスクリプション(有料フォロワー制度)、そしてスーパーフォロー・投げ銭機能(※現在「サブスクリプション」機能に統合)それぞれについて、参加条件や仕組み上のポイント、メリット・デメリットを解説します。

同じ「収益化」といっても、機能ごとに要求される条件や稼ぎ方は異なりますので、自分に合った方法を選ぶ参考にしてください。

広告収益分配(Ads Revenue Sharing)の条件と特徴

広告収益分配プログラムは、一定の影響力を持つクリエイターに対し広告収入の一部を分配するX公式の報酬制度です。

参加条件は既に述べた通り厳しいものですが、改めて要点を整理すると以下の通りです。

  • 参加条件の要点: 「Xプレミアム加入」「認証済みフォロワー2000人以上(2024年末改定)」「直近3ヶ月で500万以上のインプレッション」など。加えて18歳以上・対象国在住・規約順守など基本条件も必要。要するに相当のフォロワー規模と投稿実績を持つユーザーのみ対象となります。かつXへの課金(プレミアム加入)も必要なため、「まずはXに投資できる熱意があるか」が問われます。
  • 収益発生の仕組み: 2024年11月以降、このプログラムはエンゲージメントベースで収益が計算されます。具体的には、自分の投稿に対する他ユーザーからの「いいね」「リプライ」「リポスト(共有)」「ブックマーク」などの反応や閲覧時間などを総合した収益スコアに応じて支払額が決定します。特にXプレミアムユーザーからのリアクションはスコアへの影響が大きいとされています。以前は「投稿の返信欄に表示された広告のインプレッション数」に基づいて支払額が算出されていましたが、現在は投稿内容の質(反応の多さ)重視の仕組みに変わっています。
  • メリット: 一度参加資格を得れば、通常の投稿をするだけで受動的に収益が発生する点が最大のメリットです。特定の商品やサービスを売らなくても、日々の情報発信そのものが収入につながります。またフォロワーに追加負担をかけない(ユーザーは普通にタイムラインを見ているだけ)ため、ファン層に課金を促す必要がありません。自分の影響力そのものをマネタイズできる手段と言えます。
  • デメリット: 条件ハードルが高く、誰でもすぐ始められる訳ではありません。また収益額は基本的に安定しません。月によってバズの度合いが違えば収益も変動しますし、下手をするとXプレミアム月額料金(約980円)を差し引くと赤字になる可能性もあります。さらに、収益を意識するあまりインプレッション稼ぎを優先した投稿(過激な発言やスパム的手法)に走るとアカウント評価を落としたり規約違反となるリスクもあります。収益を得るにはXの利用規約・ルールを遵守することが前提であり、スパムや誤情報行為が発覚すれば収益化プログラムから除外されてしまいます。

まとめると、広告収益分配は「条件をクリアできるほどのビッグアカウントなら恩恵があるが、中小規模アカウントにはハードルが高く収入も僅少」という性格です。

インフルエンサーとして十分な影響力が育つまでは、焦らず地道にファンを増やすことが先決となるでしょう。

サブスクリプション(有料フォロワー制度)の条件

サブスクリプション(クリエイター有料購読)は、かつて「スーパーフォロー」と呼ばれていた機能が発展・改称したものです。

クリエイターがお好みの月額料金を設定し、自分をサブスクライブ(購読)してくれたフォロワーだけが見られる限定コンテンツを提供できます。

この仕組みにより、ファンからの継続収入を得ることが可能です。

参加条件: サブスクリプションを提供する側(クリエイター)になるには、以下の条件を満たす必要があります。

  • フォロワーが500人以上いること。
  • 過去30日間に25件以上のポスト(ツイート)をしていること。要するに最近も活動しているアカウントである必要があります。
  • アカウント開設後3ヶ月以上経過し、かつ18歳以上であること。
  • プロフィールの各種情報がきちんと設定されていること。(名前、自己紹介、アイコンなどが未設定では不可)
  • Xの利用規約やサブスクリプションクリエイター規約を遵守していること。

以前はさらに「総フォロワー数1万人以上」といった厳しい条件(スーパーフォロー初期の要件)がありましたが、現在ではハードルはかなり下がっています。

それでも全くの新人では不可で、ある程度フォロワーがつき日常的に発信している人でなければ申請は通りません。

また居住国が収益化対応国である必要もあります。

これらの条件を満たすと、Xの「収益を得る」設定画面からサブスクリプションの申請が可能になります。

仕組みと特徴:

 サブスクリプションではクリエイターが月額料金を自由に設定できます(現在は1ドル~239ドルの範囲で設定可能。日本円では約120円~28,000円程度)。

以前は$2.99/$4.99/$9.99の固定プランから選択でしたが、2024年12月より価格変更も含め自由設定が可能となりました

サブスクライブしたユーザー(購読者)は、そのクリエイターがサブスクライブ限定で投稿するコンテンツにアクセスできます。

具体的には、限定ポスト(有料フォロワーのみ閲覧可能な投稿)や、限定スペース(有料参加の音声ライブ)、限定コミュニティなどが提供可能です。

また、サブスクライブしたファンにはユーザー名の横にサブスクライブバッジ(紫色のアイコン)が表示され、他のユーザーから見てもその人が購読者だと分かるようになります。

クリエイターからすれば、誰が自分の熱心なサポーターか一目で把握できるメリットがあります。

メリット: サブスクリプションの最大の利点は、安定した収入が見込めることです。広告収益と違い、ファンが離れない限り毎月決まった金額が入るため、クリエイター活動の強力な支えになります。また、コアなファンとの繋がりが深まる点もメリットです。限定コンテンツを提供することでファンの満足度やロイヤリティが上がり、コミュニティ化された濃いファン層を築けます。X社も当初「最初の12ヶ月は収益の100%をクリエイターに提供する(手数料ゼロ)」と発表しており、収益の取り分が大きい点も魅力です。(※ただしApple/Googleの決済手数料は差し引かれます。)

デメリット: 一方で、サブスクリプションは継続してファンに満足してもらう必要があります。せっかく購読してもらっても、有料会員向けの投稿をサボれば解約され収入は減ってしまいます。つまり「収益を維持するには常に価値ある限定コンテンツを提供し続ける負担」があるということです。投稿頻度や内容にプレッシャーがかかる点は見逃せません。また現状、日本円での決済はストア経由となるため約3割がプラットフォーム手数料として差し引かれます。さらに価格設定次第では「高すぎて誰も入らない」可能性もあり、ファン層のニーズに合った適切な価格付けが求められます。加えて、未成年やクレジットカードを持たない層のファンは購読したくてもできないため、ファン属性によっては思うように会員が増えないケースもあります。

総じてサブスクリプションは、「熱心な100人のファンがいれば生計が立てられる」とも言われるように、中規模以下のクリエイターでも戦略次第で収益を上げやすい仕組みです。

ただしその反面、ファンに常に価値提供し続ける手間と責任を伴います。

目的を「収益化」だけに置くのではなく、「コアファンとの関係を深化させる手段」と捉えることで、健全かつ長期的な運用ができるでしょう。

スーパーフォロー・投げ銭機能の条件と利用制限

最後に、比較的ハードルが低い収益化手段である「スーパーフォロー(サブスクライブ)/ 投げ銭(Tips)」についてです。

現在「スーパーフォロー」という名称自体は前述のサブスクリプションに統合されていますが、便宜上ここでは主に投げ銭機能および関連する小口収益機能について説明します。

投げ銭(Tips)機能: 

投げ銭は、自分のプロフィールに「Tip(チップ)」ボタンを設置し、ファンがそこから任意の金額を送金できる機能です。

利用条件は比較的ゆるく、18歳以上であること、そしてTwitterのルールを遵守していること程度です。以前は一部プラットフォーム(iOS)限定でしたが、現在では日本を含む多くの地域で利用可能となっています。

投げ銭を受け取る側は、事前に自分のプロフィール設定で決済アカウント(例えばPayPalやPatreonなど対応サービス)を紐付け、有効化する必要があります。

送金する側もクレジットカード等の支払い手段が必要ですが、一度設定すれば好きなタイミングで好きな額を送ることができます。金額は数百円から可能で、上限は設定されていません。

利用上の注意点として、当然ながら違法な目的での送金はNGですし、18歳未満は送受信とも機能を使えません。

また、投げ銭は直接お金が動く行為なので、税務上は「雑所得」として確定申告が必要になるケースもあります(高額の場合)。

利用の際は自分の住む国・地域の税法も意識しておきましょう。

有料チケット制スペース: 

投げ銭と似た位置付けの機能として、スペース(音声ライブ)で有料チケットを販売する機能があります。

スペースを開設する際にチケット料金(1ドル~999ドルの範囲で自由設定)を設定し、参加者に購入してもらうことで収益化できます。

オンラインセミナーやファンミーティング的な用途に向いており、こちらも特別な参加条件はなく18歳以上であれば誰でもホスト可能です。

収益の一部はX側にも手数料として取られるとされていますが、具体的な料率は公開されていません(一般的にAppストア手数料30%+X手数料数%と言われます)。

チケット制スペースは単発イベントで収益を得たい場合に有効な手段と言えるでしょう。

メリット: 投げ銭やチケットスペースの利点は、とにかく気軽に始められることです。広告収益やサブスクのように厳しい参加要件が無いため、フォロワーが少なくても収益化のチャンスがあります。例えばイラストが上手い人が作品を投稿して投げ銭を募る、といった形でクリエイター支援プラットフォーム的な使い方も可能です。また、一回きりの支援なのでファンにとっての心理的ハードルも低く、「この投稿が良かったら100円投げ銭する」といったライトな応援を受けやすいです。企業や団体でも、チャリティ目的の投げ銭企画などで活用しやすいでしょう。

デメリット: デメリットとしては、やはり安定性に欠ける点が挙げられます。投げ銭は気まぐれなものなので、毎月コンスタントに収入がある保証はありません。人気投稿が出た月だけ少し投げ銭が入る、といったスポット収益になりがちです。また金額もユーザー次第なため、大半は小額になります。高額の投げ銭を期待してしまうと肩透かしになるでしょう。チケット制スペースも同様で、集客できなければ収益ゼロです。さらにこれらの機能はあくまでファンの善意や興味に依存するため、コンテンツそのものの魅力がなければ成立しません。投げ銭目当ての露骨な呼びかけばかりすると逆効果になる可能性もあります。

利用制限・注意点: 投げ銭機能を含む収益化機能は、Xの規約上禁止コンテンツには適用できないというルールがあります。

例えば違法なサービスの宣伝に対して投げ銭を募ることや、ポルノ・過激な暴力コンテンツで収益を得ようとすることは禁止されています。

これらは通常の投稿規約と同様ですが、収益が絡む分一層厳しく管理されるでしょう。

また投げ銭受け取りの際は前述の通り外部の決済サービス連携が必要です。

日本では主にPayPalやBandcampなどが対応していますが、登録や口座維持に年齢制限・手数料等がありますので事前に確認しましょう。

収益化を目指すための戦略

ここまで収益化の仕組みと条件を解説しましたが、実際にそれらの条件を達成し収益化するためには、どのようにアカウントを運用すれば良いかが次なる課題です。

特に広告収益分配プログラムの参加要件(フォロワー数・インプレッション数)は高いため、戦略的にアカウントを育てていく必要があります。

以下では収益化条件を最短でクリアするための運用方法や、収益を安定して得るためのコンテンツ作りのポイント、さらに企業アカウントが収益化を活用する事例について紹介します。

収益化条件を最短で達成するためのアカウント運用方法

収益化条件、とりわけ「フォロワー数500人以上」「3ヶ月で500万インプレッション以上」といったハードルをクリアするには、計画的かつ積極的なアカウント運用が求められます。

闇雲に投稿するだけでは伸び悩むため、以下のような戦略を意識しましょう。

  1. プロフィール最適化: まずプロフィール(自己紹介)を充実させることが基本です。プロフィールはあなたのアカウントを訪れた人が真っ先に目にする「第一印象」です。ここで「何者で、どんな情報を発信しているのか」「フォローするメリットは何か」を明確に伝えます。例えば「○○業界で働くマーケター。中小企業向けSNS運用術を発信中。フォローで最新ノウハウをお届けします!」のように、権威性・対象読者・発信内容・フォロー利益を盛り込むと良いでしょう。プロフィールが弱いと、どれだけ投稿がバズってもフォローには繋がりません。固定ポスト(ピン留めツイート)も同様に、自分の代表的な実績やストーリーをまとめたものを設置すると訪問者の関心を掴みやすくなります。

固定ポストに関する説明は、以下の記事で詳しく行っております。固定ポストの仕様や具体的な使い方は、こちらに書いているので、是非、参照ください。

  1. 一貫したテーマ設定とターゲット選定: 自分の発信ジャンルとターゲット層をはっきり決めましょう。「誰に向けて何を発信するのか」がブレているとフォロワーは増えにくいです。例えば副業ノウハウを発信するなら「副業初心者向けの稼ぎ方」に特化する、子育て情報なら「働くママ向けの時短家事術」に特化する、といった具合にニッチでも良いので軸を決めます。軸が定まっていると、あなたの投稿に興味を持った人がプロフィールを見た際に「自分の欲しい情報が得られそう」と感じフォローしてくれやすくなります。逆に毎回話題がバラバラだとファン化しにくいため、発信テーマの統一感を意識してください。
  2. コンスタントな投稿とゴールデンタイムの活用: 継続は力です。フォロワー500人程度までは毎日(もしくは隔日でも)コツコツ投稿を積み重ねることが効果的という報告があります。最低でも週数回は発信し、存在感を高めましょう。また投稿のタイミングも重要です。狙ったターゲット層がもっともオンラインになりやすい時間帯(いわゆるゴールデンタイム)に投稿するとエンゲージメントが上がりやすく、インプレッションも稼げます。社会人向けなら夜21~23時、学生向けなら夕方~夜、主婦向けなら昼間など、業界や属性によって適切な時間帯をテストしてみましょう。
  3. 高インプレッション狙いの施策: インプレッションを伸ばすには、ユーザーの目に留まる工夫が必要です。具体的には、内容が有益であればあるほどリツイート(リポスト)されやすくなり拡散します。スレッド投稿(連続ツイート)で情報量の多い解説をする、箇条書きで読みやすくする、画像や動画を活用して視覚的に訴える等のテクニックを駆使しましょう。特に画像や動画付きのポストはタイムライン上で注目を集めやすく、エンゲージメント率向上に寄与します。また、トレンドハッシュタグや旬の話題に絡めて投稿するのも拡散の定番手法です。タイムリーなキーワードを含めることで検索経由やエクスプローラから流入を狙います。ただし無関係なトレンドを乱用するとスパム認定される恐れがあるため、関連性のある範囲で活用してください。
  4. 積極的な交流(リプライ・引用リツイート)戦略: フォロワーを増やすには自分から他者に絡んでいくことも有効です。業界のインフルエンサーやターゲット層が集まるアカウントの投稿に積極的にリプライしてみましょう。的確なコメントを残せば、その投稿を見ている他のユーザーの目に留まり、新たなフォロワー獲得に繋がります。また自分のタイムライン上でも、フォロワーからのリプライには出来るだけ反応しコミュニケーションを深めましょう。ユーザーとの対話が増えるとその投稿自体の露出も増え、結果的にインプレッション稼ぎにもプラスになります。コミュニティに参加・主催するのも手です。共通の関心を持つユーザー同士が集まるコミュニティ機能を使えば、濃いフォロワー層を獲得しやすくなります。
  5. フォローバックとキャンペーン活用: アカウント開設初期などゼロからフォロワーを増やす段階では、自分からフォローしに行くことも大切です。ただし無差別に大量フォローするのはスパム行為となり逆効果なので、興味関心が近い相手や交流したい相手を選んでフォローします。ある程度自分を認知してもらったら、フォローバック(フォロー返し)を通じてコミュニティを広げていくと良いでしょう。また節目(例:1000フォロワー達成)には感謝企画やプレゼント企画を行い、話題作りするのも効果的です。ただし過度なプレゼントキャンペーンは一時的なフォロワー稼ぎにはなっても定着しないことが多いため、あくまで感謝の範囲に留めることが大切です。

以上の戦略を組み合わせ、PDCAサイクルを回しながら改善していくことが肝要です。

自分の投稿でエンゲージメントが高かったもの・低かったものを分析し、うまくいったパターンは継続、ダメなパターンは改良する、といった試行錯誤を重ねましょう。

「フォロワー数」「インプレッション数」というKPIを意識しつつも、最終的には人間味のある共感できる発信がフォロワーの心をつかむことを忘れないでください。

収益を安定化させるためのコンテンツ作りのポイント

収益化条件をクリアして晴れて広告収入などを得られるようになったとしても、そこがゴールではなくスタートです。

継続的に収益を上げるには、その先も安定してインプレッションとエンゲージメントを維持・向上させていく必要があります。

以下に収益を安定化させるためのコンテンツ運用上のポイントを挙げます。

  • フォロワーとの信頼関係を築く: フォロワーはあなたの財産です。一度収益化できたからといってフォロワーをないがしろにすると、エンゲージメントはすぐに低下してしまいます。常にフォロワー目線に立った有益な情報発信双方向のコミュニケーションを心がけましょう。質問への回答やリプへの返信、DM相談(無理のない範囲で)など、フォロワーとの交流を大切にすることでロイヤリティが向上し、結果として投稿の反応も安定して高くなります。
  • コンテンツの質を維持・向上する: 量産によるインプレッション稼ぎも時には必要ですが、長期的には質の高いコンテンツこそが安定した支持を得ます。自分の強みや専門知識を活かし、フォロワーが「待ってました!」と思うようなネタを提供し続けましょう。例えば週に一度は充実した長文解説スレッドを投稿する、オリジナルの調査データや体験談をシェアする、といったオリジナリティある情報はブックマークも増え拡散されやすくなります。「この人をフォローしておけば間違いない」という安心感を与えられれば、フォロワー離れが起きにくくなり、安定収益に繋がります。
  • 投稿形式・メディアの多様化: テキストだけでなく画像・動画・音声など様々なフォーマットを活用しましょう。特に近年のXでは動画コンテンツが重視されており、動画はユーザーの視聴時間を長く取れるため収益スコアにも有利とされています。実際、動画を活用することで滞在時間が伸び、結果として収益が増えたという報告もあります。また定期的にスペース(音声ライブ)を開催し、ファンとのリアルタイム交流を行うのも有効です。メディアを多様化することで新たなファン層の開拓にもつながります。
  • アルゴリズム変化への適応: Xのアルゴリズム(おすすめ表示の仕組み)は度々変更されます。収益化を続ける上では、アルゴリズムの最新動向にもアンテナを張り、必要に応じて戦略を微調整する柔軟性が求められます。例えば2023年後半のアップデートでは「いいねよりもブックマークが重視される」といった情報がクリエイター間で共有されました。そのような場合には、ブックマークされやすいよう保存価値の高い投稿(後から見返したいリストや資料的ツイートなど)を意識する、といった工夫が考えられます。このように変化に素早く対応することも、長期的な安定収益には欠かせません。
  • 規約遵守とコンプライアンス: 言うまでもないことですが、Xのルールやガイドラインに違反しないことが大前提です。収益化を追求するあまり誇大広告まがいの内容を投稿したり、他者を誹謗中傷して炎上を狙うような行為は、アカウント凍結や収益化権限停止といったリスクを招きます。常に品位を保ち、健全なコミュニティ作りを意識しましょう。信頼こそ最大の資産であり、信頼を失えばフォロワーも収益も維持できません。特にビジネス領域の情報発信では、正確性と誠実さを重視してください。

以上のポイントを押さえて運用することで、フォロワー数やインプレッション数の波があっても底が抜けない安定したエンゲージメントを築けるはずです。収益化後も慢心せず研鑽を積み、「フォロワーに価値を与え続ける限り収入は後からついてくる」くらいの姿勢で臨むのが成功のコツと言えるでしょう。

企業アカウントが収益化を活用するケーススタディ

最後に企業アカウントがTwitter(X)の収益化を活用している事例について考察します。

現状、日本企業でXの収益化プログラムを大々的に活用している例は多くありませんが、一部で興味深い取り組みが見られます。

例えばニュースメディア企業では、自社サイトの有料会員制度とは別にXのサブスクリプション機能を活用し、熱心な読者に向けて「X限定の速報ニュース」「編集部の舞台裏トーク」を提供しているケースがあります。

これは収益目的でもありますが、それ以上にコアファンとの接点を増やしロイヤリティを高めるマーケティング施策とも言えます。X上でのエンゲージメントが高まれば拡散力も増し、結果的にブランド価値向上や自社サービスへの送客にも繋がるからです。

またエンタメ業界(音楽アーティストや映画スタジオ等)では、Xの投げ銭機能やチケット制スペースを使ったファンイベントを開催する動きもあります。

例えばあるインディーズバンドは、Xのチケット制スペースでオンラインライブを開催しチケット収入を得つつ、新曲の感想を投げ銭コメントで募るといったファン参加型イベントを実施しました。

収益は数万円規模だったようですが、それ以上にファンとの一体感醸成という効果を生み、後日のリアルライブ集客増加に繋げたとのことです。

このように収益化機能をファンエンゲージメント向上策として位置付ける企業・団体も出てきています。

一方、小規模ビジネスや個人事業主においては、Xの収益化を自身の商品・サービス販売と組み合わせる例も見られます。

例えばハンドメイド作家がXで作品づくりの過程を発信し、フォロワーを増やしつつ広告収入を得る。

その上で、熱心なファン向けにサブスクライブ特典として「月一回の限定クーポン」「新作の優先販売権」を提供する、といった形です。

こうすることで直接の作品販売収入とX上の収益の双方を得ることができ、ファンもより作家を応援しやすくなるメリットがあります。

最後に留意すべきは、企業アカウントの場合収益額そのものよりもブランディングや集客効果を重視する傾向が強いことです。

仮にX上で毎月数万円の広告収入を得られたとしても、大企業からすると微々たる額です。それよりも、Xで発信を続けることによって本業の商品が売れたり顧客との関係性が深まったりする効果の方が重要です。

したがって企業が収益化プログラムに参加する場合も、「副収入は嬉しいボーナス程度、本丸はファンとの接点拡大」というマインドでいることが多いようです。

よくある質問Q&A|収益化に関する疑問

最後に、Twitter(X)の収益化についてユーザーからよく寄せられる疑問や不安点をQ&A形式でまとめます。収益化を目指す中で「これってどうなの?」と思うポイントを解消しておきましょう。

Q1. 収益化は誰でも申請できる?(条件未達でも申し込める?)

収益化のためX運用を考えています。誰でも収益化ってできるんですか?

残念ながら誰でも自由に申請できるわけではありません。前述の通り、収益化プログラム(特に広告収益分配)には明確な参加条件が定められており、それを満たしていないアカウントは申請ボタン自体が有効になりません。例えば「フォロワーがまだ100人くらい」「投稿を始めたばかりでインプレッションも少ない」という状況では、まず申請資格が与えられないと考えてください。

ただし、投げ銭機能など一部の機能は条件が緩いため比較的すぐに利用可能です。18歳以上であればフォロワーが少なくてもプロフィール設定から投げ銭(Tip)ボタンを有効化できます。一方、広告収益分配やサブスクリプション提供に関しては、一定のフォロワー・活動実績がないと申し込みができません。

なお申請基準を満たした場合でも、最終的にはX社側の審査があります。過去に規約違反歴がある場合や、投稿内容が不適切だと判断された場合は条件クリアでも却下されることがあります。実際2024年には「条件は満たしているのに収益化申請がなかなか通らない」という声も見られました。X社は2024年末に申請滞留を解消し全件審査したと発表していますが、今後もコンテンツ内容によっては不承認のケースがあり得ます。

まとめると、「誰でも」というより「誰でも(条件を満たせば申請できる」ということになります。まずはフォロワー数やインプレッション数など条件をクリアすることが第一歩であり、それ無しにはスタートラインに立てません。裏技的な抜け道はなく、地道にアカウントを育てていきましょう。

Q2. 収益はドル建て?日本円でいくらになる?

貰えるお金って、やっぱりアメリカの会社だからドルでしかもらえないんですか?

はい、収益額自体は米ドル建てで計算・表示されます。ただし最終的にあなたの手元に振り込まれる際には日本円に換算されます。具体的な流れを説明します。

Xの収益は提携している決済代行のStripeアカウントに蓄積され、そこでは米ドル(USD)表示となります。

例えば「This month: $50.00」といった形でダッシュボードに表示されるイメージです。

支払いサイクルが来て、あなたの銀行口座(日本の銀行)へ振込が行われる際に、Stripe側でその時点の為替レートに従ってドルを円に変換し、円建てで入金してくれます。

銀行の通帳には「○○USD 相当額 ○○円」などと記帳されます。

このため、為替レート次第で受取額の円換算値は変動します。例えば1ドル=150円の時に$100の収益が支払われれば15,000円になりますが、1ドル=140円なら14,000円程度になります。

ただし為替手数料はStripeが比較的有利なレートで処理するので、極端に損をすることはありません。

また、X社側が定める最低支払額(現在$10)に達しなければ振り込まれない点には注意しましょう。ドルで計算して10ドル以上になった時点で振込処理が走ります。

「日本円でいくらになるか」を把握するには、収益ダッシュボードに表示されたドル額にその時点の大まかな為替レートを掛け算すれば概算できます。

Twitter上で収益報告する人はドル表記そのままだと伝わりにくいため、よく「○○ドル≒○○万円でした」と円換算して共有しています。

X社からの公式通知メールなどもドルで表記されていますが、日本のクリエイターにとっては円で最終入金されるので安心してください。

Q3. 未成年でも収益化は可能?

まだ高校生ですが、お金って未成年でも受け取り可能でしょうか?

いいえ、未成年(18歳未満)は収益化プログラムを利用できません。参加資格として18歳以上であることが明確に規定されています。たとえフォロワー数やインプレッション数の条件を満たしていても、年齢要件を満たさない場合は申請が通りません。

そもそも収益を受け取るためには決済口座(Stripe)の開設や税務情報の登録などが必要であり、これらは基本的に成年であることが前提となります。また未成年者の場合、オンライン収益に関する法律や保護の観点からもプラットフォーム側が慎重になっていると思われます。

もし現在未成年で「将来収益化したい!」と考えているなら、まずは18歳になるまでは発信力を磨く期間と捉えると良いでしょう。高校生・大学生の人気アカウントもたくさん存在しますが、彼らも18歳を迎えるまでは直接の収益化はできません。ただ、将来に向けてフォロワーを増やしておけば、いざ成人した時にすぐ収益化に乗り出せる強みになります。なお、仮に親や年長者の協力で裏技的に収益化申請をしたりすると規約違反となる可能性がありますのでお勧めできません。

補足として、未成年でも投げ銭を送ること(誰かを支援する側になること)は一部可能ですが、受け取ることはできません。例えば推しのクリエイターにお小遣いの範囲で投げ銭する、といったことはできますが、自分がチップを受け取る側にはなれないということです。

以上のように、未成年の方は残念ながら収益化機能の正式な利用資格がないため、18歳になるのを待ってから改めて挑戦してください。その間にしっかり実力とファンを蓄えておけば、成人後スムーズに収益化への道が開けるでしょう。

まとめ|Twitter(X)の収益化条件を理解して賢く稼ごう

最後に、本記事の重要ポイントを振り返りつつ、Twitter(X)で賢く収益化するための心構えをまとめます。

条件を満たすことが第一歩

Twitter(X)で収益化を目指すなら、まずは各プログラムの参加条件をクリアすることがスタートラインです。

広告収益分配であればフォロワー数・インプレッション数・有料会員登録などハードルは高めですが、地道な発信活動と戦略的なアカウント運用で達成可能です。

サブスクリプション提供者になる場合も、最低限のフォロワー基盤とアクティブな投稿習慣が必要です。

いずれの場合も、焦らず着実に実績を積むことが王道の近道と言えるでしょう。

条件を満たした暁には、X上で得た影響力をぜひ**積極的に収益化に繋げてみてください。

最初は数百円、数千円かもしれませんが、自分の発信が収入に変わる体験は大きなモチベーションになるはずです。

ただし、その際も次のステップとしてさらにファンを増やし収益を伸ばす努力は続けましょう。

収益化の条件クリアはゴールではなく、新たなスタートです。

条件を満たしさえすれば自動的に大金が転がり込むわけではない点は誤解しないようにしてください。

収益化は目的ではなく“発信力を伸ばすための手段”

最後に強調したいのは、収益化そのものを最終目的にしないという姿勢です。

収益化はあくまで結果であり手段です。

本質的には、Twitter(X)で多くの人に価値ある情報を届け、影響力や共感の輪を広げていくことこそが目的でしょう。

その過程で得られる収益は、その活動を継続するための燃料であり、副次的な成果です。

「収益化したい」という思いが強くなると、ともすればインプレッション稼ぎだけを狙った浅い内容の投稿や、炎上覚悟の過激発言などに走りがちです。

しかしそれでは一時的に数字が伸びても長続きしませんし、信用を失えば元も子もありません。

発信者としての信念やクオリティを第一に考え、その延長線上に収益化が位置付けられる形が理想です。

実際、成功しているインフルエンサーほど「収益は後から付いてくるもの」と捉えているものです。

フォロワーとの信頼関係を築き、有益な情報発信を続けた結果として「気付いたら収益化条件もクリアしていた」という流れが健全でしょう。

収益を目的化しすぎると発信の軸がぶれてしまいかねません。ぜひ「まずはフォロワーや読者への価値提供ありき」の姿勢で取り組んでください。

その上で収益化機能を上手に活用すれば、あなたの活動をさらに充実させるプラスアルファの原資となってくれるはずです。

以上、Twitter(X)における収益化の最新事情と攻略法について、2025年時点の情報をもとに詳しく解説しました。

SNSは日々変化しますが、根底にある「良い発信にはしっかりリターンがついてくる」という原則は変わりません。

ぜひ本記事の知見を活かし、ご自身のX運用と収益化チャレンジに役立てていただければ幸いです。あなたの健闘を祈ります!

弊社はゼロから自身のブランドを築きXを伸ばしてきたプロ集団です。他人のアカウントを運用する代行とは別物です。今までのノウハウを蓄積した無料資料をご用意したので、是非、ダウンロードしてみてください。


X運用研究所
は、Momemtum Marketingが運用する、X運用ノウハウを体系的に学べるオウンドメディアです。

SNSを“ただの発信手段”から、“価値を生み出す武器”へ。
このメディアは、すべてのXユーザーの可能性を広げる研究と実践のプラットフォームです。

X道場 ~for Bussiness~

X(旧Twitter)は、単なる情報発信ツールではなく、大きな成果をもたらす強力なマーケティングプラットフォームです。

弊社のサービス「X道場」では、フォロワーを増やすだけではなく、ビジネス目標に直結する本質的なXマーケティングを実践します。企業様から一般ユーザーまで幅広く使用いただけるプラットフォームです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

田代 和也のアバター 田代 和也 MomentuMmarketing代表

コメント

コメントする

目次